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2015年度ベストアルバム10枚総括



2015年、繰り返し聴いたアルバム10枚を総括。
2015年1月1日~12月31日の間に発売された、
ベスト盤や再発盤を除くオリジナルアルバムを10枚選定。
(サントラやコンピレーションアルバムも選定範囲内)
名盤だらけ!


■2015年ベスト・アルバム10枚(順不同)■




『Brand-new idol SHiT』/BiSH

★71s7rM1



お騒がせアイドルグループ、BiSの解散よりわずか数ヶ月、
プロデューサーの渡辺氏による
「BiSをもう一度始める」という意向のもと結成された
アイドルグループ、BiSH。

完全に二番煎じのような立ち位置のなかスタートして、
ほどなくして発売されたこのデビューアルバム、
果たしてBiSを継承するようなエモーショナルなメロディが鳴り響く、
勢いのあるアルバムとなっていた。

冒頭の「スパーク」は、eastern youthの「夜明けの歌」の
オマージュ(多分)でありながら、“痛みを痛みでこらえよう”という
フレーズの切なさが沁みる名曲。

2曲目の「BiSH -星が瞬く夜に-」は
1回のライヴで、5~6回繰り返し歌うほどのプッシュ具合が面白い。

BiSの時も思ったけど、こんなカッコ良いロックな音出してるんだから、
絶対生バンドでやった方がもっとライヴはカッコ良くなると思うんだけどな~。


BiSH/スパーク(Live)




『Birth of a Kiss』/サニーデイ・サービス

sunnydayserviceshibuya


2015年3月27日に行われた、15年ぶりとなる渋谷公会堂でのワンマンコンサートを収めたライブ盤。
サニーデイのキャリアとしても、これまでEPとして
数曲収録のライブ盤はあったが、フルアルバムでのライブ盤は初。

過去のアルバム総括でライブアルバムを取り上げる事はきわめて珍しいが、
筆者としては、15年来の悲願であったサニーデイの初ライブ鑑賞という、
メモリアル盤的な位置づけであるので、選出。

この日のコンサートは全編、座席に座っての鑑賞だったが、全27曲、
そのメロウロックに骨抜きにされる多幸感で胸いっぱいだった。

本盤は全27曲からよりすぐった12曲を1枚のCDにまとめたもの。
ライブアルバムとして60分ちょっとと聴きやすい作りになっている。
完全収録は限定BOXのDVDのみ。


サニーデイ・サービス/ふたつのハート(Official Music Video)





『君が生きた証 オリジナル・サウンドトラック』/V.A.


★A14S


『ファーゴ』『マグノリア』などで知られるベテラン俳優ウィリアム・H・メイシーが
初めてメガフォンを撮った映画『君が生きた証』。
銃乱射事件で一人息子のジョシュを失った父親が、
息子が書き遺したオリジナル曲を演奏することで
その内面を知ろうとする物語。

キービジュアルからして、ピンとくるものがあったのだが、
実際に映画館で観て驚愕そしてラストで嗚咽。
音楽映画としても人間ドラマとしても実に良くできていて、
観終わった後もジュワ~っと深い余韻に包まれる大傑作。
2015年は、あの映画さえ無ければ、
確実にこの作品を年間ベスト1映画に選出していた。

そんな劇中で実際のキャストによって歌われる楽曲が
収録されたサウンドトラック、
アコースティックの弾き語りを主に、バンドサウンドも収録し、
劇中の雰囲気を脳裏にフラッシュバックさせるのに最も適した内容。

そしてラストに歌われる「Sing Along」の美しさに毎回鳥肌が立つ。

サントラの前に是非ともレンタルや配信などで「君が生きた証」本編を観て頂きたい。


Billy Crudup/Sing Along 「Rudderless」 Music Video





『PL4E』/Faint★Star


★pl4e


アメリカ、台湾、インドネシアと海外でもリリースを展開する、
女性アイドルデュオのデビューアルバム。
シュワッと爽やかで気持ち良いメロディが泣けてくる!!

元メンバーのHINAがいるし、かつて当ブログにて、
2013年ベストアルバムの1枚に選出したTomato'n Pineの
遺伝子を継ぐような今後期待のポップユニットである。

「Boyfriend -A.S.A.P-」の清々しすぎるメロディに思わずウルッとくる。
アイドルポップスは良い曲を出し続けても、
必ずしも売れるとは限らないが、地道に着実に活動していって貰いたい。


Faint?Star/「- Boyfriend -A.S.A.P-」[Official Video]





『who is call me?』/callme


★who-is-callme


仙台の5人組アイドルグループ、Dorothy Little Happyから、
2015年7月の中野サンプラザ公演を最後に、RUUNA、KOUMI、MIMORIの3人が脱退。
その公演の終盤のMCでの、辞めるメンバーと残るメンバーの言い争いは、
それまでの2時間強のパフォーマンスをすべて無にする、
お金を払って見に来たお客を無視したプロ失格と言ってもいいコンサートとして、
悪い意味で伝説を残したものであった。

そんな遺恨残しまくりの卒業劇を経て、
再スタートとなった3人のグループがcallmeである。
卒業コンサートからわずか3ヶ月あまりで発売されたのが本デビューアルバム。

その内容に驚愕。
ドロシーの頃より大人びたポップな音楽性、
アルバムトータルとしての完成度の高さ。
文句無しの出来!
驚くべきは作詞も作曲もすべてメンバーが携わっているところ。
作曲担当のMIMORIの楽曲センスの良さに才能を感じる。

昨年のドロシーの大傑作アルバム「STARTING OVER」の時のように、
一時期はアホみたいに繰り返し聴き返していた。
本当に恐るべき才能と努力と研鑽と塊が込められた渾身のアルバムだと思う。

上述したが、良曲を出したらからと言って、
必ずしも売れるとは限らないのがアイドルポップスの
難しく、歯がゆいところでもある。

昨年末に見た川崎クラブチッタは満員とはいかない、
半分くらいの入りに反比例するかのように、
高いダンススキルによるパフォーマンスを見せつけた完成度の高いライヴであった。

そんなわけで筆者は今後も全力で応援していく次第である。


callme/「step by step」




『PROPOSE』/清竜人25




最近「行列のできる法律相談所」にも出演し、
民放にも徐々に出演しつつある、
旦那ひとり、嫁6人による、7人組の一夫多妻制アイドルグループ、清竜人25。
2014年11月に早稲田大学の学祭で、岡村靖幸と2マンライヴを観たのが初で、
清竜人25のステージは、お目当てであったはずの岡村靖幸が完全に
インパクトとして薄れてしまった程の
しびれるファンクネス&ダンサブルの衝撃と
ポップでミュージカルチックな多幸感を筆者に叩き付けたのであった。
(今もって、この2組をブッキングした主催者のセンスの良さには恐れ入る)

一夫多妻という完成された世界観を元に構築された楽曲のシングルを
立て続けに3枚リリース後、満を持して登場したデビューアルバム。

テンション落とさず55分突っ走る、期待通りの名盤!
アルバム曲7曲、シングル曲6曲というバランスも良い!
アルバム曲は既にライブで披露済みの曲のほか、
新曲もグループの世界観を軽快なキャッチーソングばかりで非の打ち所無し。

飽き性で有名な清竜人なだけに、アルバム一枚だして解散か、
と思われたが、今年3月にシングル、4月に初の中野サンプラザ公演も決まって、
まだまだ続ける気はあるらしい。

今のアイドルポップス界に風穴を空けるような楽曲を
ドンドン生み出していって貰いたい。


清竜人25/「Mr.PLAY BOY」




『Rice & Snow』/Negicco


★ricesnow


ご存じ、新潟ご当地の10年選手アイドルこと
Negiccoの、待望のセカンドアルバムが2015年年明けに早々と登場。
もう聴いている間中、ずっと楽しい、むちゃんこ楽しい!
音楽性の幅がグンと広がった、ポップ音楽好きにもリーチする、
完全無欠のアイドルポップス盤!!

1曲目からライヴでも既に大盛り上がりのド定番曲となっている、
殺人的にキャッチーな「トリプル! WONDERLAND」で幕開けし、
Negicco初のトップテン入りとなるオリコンウィークリーチャート5位を獲得した
「光のシュプール」を沸点とし、ファンへの感謝を連ねる
「ありがとうのプレゼント」で締める、
オリジナルアルバムとして隙の無い非常に完成度の高い出来。

冒頭に2連発シングルを叩き付けてから、
中盤のオリジナルアルバム曲の並び構成が絶妙、そして充実している。
最近では生バンドでのライヴが多いので、そうした楽曲の良さが
更に肉付けされていて、ライヴにも深見と厚みが増していっている。

楽曲提供陣も、矢野博康、西寺郷太、田島貴男などなど、
大人たちをドンドンと巻き込んでその心を掴んで離さず輪を
大きくしていっているのもNegiccoの魅力の1つである。

こういうアルバムを本当の意味で「アイドルの枠には収まらない」と言うべきなのだろう。
そろそろ一般の評価も高まってきてもおかしくない。


Negicco/「トリプル!WONDERLAND」




『ボトムオブザワールド』/eastern youth

★bottomey


23年間にわたってeastern youthのベーシストを務めてきた
二宮友和氏が脱退というニュースと共に発売された本作。

しかしその内容はここ近年の同バンドのアルバムでも、
バンドとしての確固としたグルーヴ感や、
外に放たれる楽曲の力強さが特に現れている作品であった。
確かに、脱退する二宮氏がこの作品をもって
「できることは全てやりきった」と言わせるだけの名盤!

これまでアルバム発表後、レコ発ツアー以降、
その後のライヴで演奏する曲はだいたい決まった1,2曲だったが、
このアルバムからは今後は少なくとも5曲はライヴで披露されると、
お客が大いに盛り上がる曲が収録されている。
これはかなり異様な事態である。

しかも、新加入のベーシスト、村岡ゆかが二宮氏の音を継ぎ、
更に新たな魅力を引き出している事により、
このアルバムの曲もまた豊かな表現でライヴで再現されている!

収録曲の「街の底」「ナニクソ節」「テレビ塔」
「道をつなぐ」「直に掴み取れ」(向井秀徳も参加!)などは、
アルバムの中でも特にテンションが高まる曲。

特にアルバムのハイライトとも言える「テレビ塔」は、
めくるめく四季を描く、エモーショナルな大名曲であり、
急逝したBloodthirsty butchersの吉村秀樹に捧げた曲でもある。

新メンバーも加入し、しばらくアルバムは作られなさそうな感じだが、
このアルバムがあれば1、2年は大丈夫。


eastern youth/「街の底」ミュージックビデオ





『3776を聴かない理由があるとすれば』/3776


★3776_320


今年15歳の井出ちよののソロプロジェクトの富士山ご当地アイドル、
3776(みななろ)のデビューアルバム「3776を聴かない理由があるとすれば」。

これは、このどこかとぼけたジャケットからは想像も付かないほど、
ここ十数年のアイドルポップス界史上でも類を見ない、
本当の意味で「衝撃」という言葉がふさわしい、
とてつもないコンセプト・アルバムである。

おそらく2015年で最大の衝撃とも断言出来る。

それは世界でも類を見ない、珍妙かつ他に代わりの見つからない、
まさしく本当の意味で「オルタナティヴ」という言葉がふさわしい大名盤!
アイドルポップスは間違い無く世界的に見ても、
縛りや制約の無い、一番音楽的に自由なジャンルだと思い知らされる。
(特にインディーズ・レーベルなら尚のこと)

富士山ご当地アイドルにちなんで、富士山を1合目から頂上まで
登頂するというコンセプト・アルバムであり、
富士山の標高3776mに合わせて、
アルバムトータル3776秒という徹底ぶり。

しかも肝心の音楽性に関しては、驚くべき事に、
ニューウェイブやポストパンク、プログレなどの
尖ったジャンルを根底にしたド変化球の音楽性を巧みに再現しながら、
井出ちよののイノセントでポップな存在感とボーカルで、
一般人にも手に取りやすい、恐るべき純度の高い
アイドルポップスへと昇華した、驚愕の作品に仕上がっている。

井出ちよのも、プロデューサーの石田彰も、
とにかくド変化球を求める方向性のようで、
普通じゃつまらない、常にこちらの想像の斜め上を狙っての
活動を続けているというのもまたグッとくる。

アイドルのコンセプトアルバムは数あれど、
最初から最後までしっかり作り込まれたアルバムといえば、
筆者が思いつくのはピンク・レディーの、世界一周をコンセプトにして、
各国の音楽性を取り上げたアルバム「ピンク・レディーの不思議な旅」以来。

曲間がすべて繋がっているという、
アイドルのアルバムでも相当異例な作りで、
聴く際は途中で止める事が許されない。
つまみ聴き不可!
アイドルコンピに入れたくても入れられない!
最初から最後まで3776秒一気聴きを求められる、奇跡の一枚である。


3776(みななろ) / 「登らない理由があるとすれば」





「マッドマックス 怒りのデス・ロード」オリジナル・サウンドトラック/Tom Holkenborg (Junkie XL)


★fury_road

この映画自体についての感想は、
この後の2015年映画総括ベスト10に回すとして、
まずはこの映画史に永遠に残るクラシック作品の、
サウンドトラック盤である。

サウンドトラックとは、聴いている間、
映像を観ずとも、脳内でスクリーンで映った映画の数々の
名シーンが再現出来るかにかかっている。

そうした意味では、記憶の反芻という意味で、
去年の夏、このサントラほど役に立ったものはない。

場面場面で、暴れ狂うほどの衝動に襲われたり、
センチメンタルな気分で落涙寸前になったり、
勇壮な音楽に心躍らされたり、様々な感情を想起させる2015年という年を
力強く刻印した一枚。
『君が生きた証』も同様に、このサントラは一生聴き続ける事になるだろう。

ちなみに、iTunesダウンロード版はCDと比べ、
9曲も多い上に、各曲もエクステンデッドバージョンとなり、
2時間近い内容になっているので、
このCD盤、または同内容のLP盤も買いつつ、
ダウンロード版も合わせて揃えるのが、真のウォー・ボーイズと言える。
V8!


Mad Max: Fury Road Official Soundtrack (20. CHAPTER DOOF)




以上、2015年ベストアルバム10枚総括でした。


『Brand-new idol SHiT』/BiSH
『Birth of a Kiss』/サニーデイ・サービス
『君が生きた証 オリジナル・サウンドトラック』/V.A.
『PL4E』/Faint★Star
『who is call me?』/callme
『PROPOSE』/清竜人25
『Rice & Snow』/Negicco
『ボトムオブザワールド』/eastern youth
『3776を聴かない理由があるとすれば』/3776
『マッドマックス 怒りのデス・ロード オリジナル・サウンドトラック』/Tom Holkenborg (Junkie XL)






■その他、よく聴いた良質アルバム5枚■

『Every Open Eye』/CHVRCHES
『Chasing Yesterday』/Noel Gallagher's High Flying Birds
『サードアルバム (仮)』/アップアップガールズ(仮)
『おやすみホログラム』/おやすみホログラム
『だが、ビューティフル。』/例のK
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