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2012年度劇場映画ベスト10本総括

お待たせしました。
いえ、お待たせしすぎたと言ってもいいかもしれません。

2012年公開作品で筆者が鑑賞した、
ちょうど50本の新作劇場映画の中から、
最高に素晴らしかった映画ベスト10本を選んで総括。
中間総括で取り上げた映画も、文章を修正。

今回も、第10位から順にカウントダウン形式でお送りします。



●●2012年度劇場映画ベスト10 総括●●
(1月1日~12月31日までの劇場公開作品対象)






第10位
『悪の教典』
(11月10日公開


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映画『海猿』シリーズで善玉ヒーローとしてのインパクトを印象づけた
伊藤“マジックマッシュルーム”英明が
極悪大量殺人教師を演じるという事で、
そのギャップ度合も気になるし、三池崇史監督という事で
前から気になっていた作品。

凄い!痛快!救いが無い!
クライマックス、学校内で鍛えぬかれた身体と冷静な判断で、
猟銃一挺で確実にひとりずつ抹殺しまくる伊藤の姿には、
毒きのこ食った時みたいにシビれたあああああああああ!!

そして何と言っても、こんな残忍な大量殺戮シーンが、
好き者だけが集まってくるようなミニシアターではなく、
メジャーなシネコンの最も大きい座席数の大スクリーンで観られるなんて!
ヒューーーーーーーー!!!!!!
たまんねええぜマジックマッシュルーム!

思わずスクリーンの前で声にならない喝采の叫びを上げそうになった!
ブラボブラボオオオオオオオオオオオオオオ!!!

学校では爽やかで頼りがいのある教師だった伊藤が徐々に
その正体を見せていくシーンはスリリングだし、
血生臭いクライマックスの大量殺戮に向かって気持ちが盛り上がっていく。

東宝もまだまだこんな俗悪映画作れる冒険が出来るんじゃん!
あと続編は絶対作らなくていいから!

2012年の三池作品では『愛と誠』も凄く良かったし、
やっぱり期待に応えてくれる監督だな。






第9位
『哀しき獣』
(1月7日公開)


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韓国で600万人を動員するメガヒットを飛ばしたナ・ホンジン監督のデビュー作
『チェイサー』は、男2人が身を削り、汗と血を流す全力追いかけっこ対決を
文字通り目が離せない緊迫感とスピード感溢れる展開と、
役者陣の演技力の凄まじさで描かれた傑作だった。

そんなナ監督の最新作は、前作の主要キャスト2人が
更にパワーアップしたダイナミズムで見せる熱すぎる超全力追いかけっこ対決!!

ただし、朝鮮族の人物を主人公にした本作は、
国を隔てた人種格差を取り上げる事により、
単なるサスペンスものとは趣の異なる作りになっていて、
前作以上に人間の熱気による湿り気が全編漂って凄い事になっている。
鑑賞後感の後味の悪さもまた違った意味で響く。

追いかけてくる野犬のようなチンピラ達は銃なんて野暮なモノは使わない。
皆、刃物か斧と、肉をぶった切る武器を片手に全速力で追いかけてくるのが怖すぎる!
追われる主人公ハ・ジョンウも斧一本で立ち向かう無茶さ加減も目が離せない。

泥臭いギャングの元締め役のキム・ユンソクは手斧1本でバサバサ血飛沫上げながら
無軌道すぎる惨殺で死体の山を作り、笑っちゃうくらいの不死身っぷりを見せる!

泥臭い汗臭い血生臭い、男たちのギラギラした生への執着を描いた傑作コリアン・ノワール。






第8位
『ドライヴ』
(3月31日公開)


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ライアン・ゴズリング演じる名も無きカースタントの主人公、
言葉で語らず行動で示す男気溢れるハードボイルドなダンディズムに
ハートがズキューン!

中盤からラストまで一気に畳みかける血生臭い暴力の報復戦も熱い!
そしてこの主人公がなんでか知らんが銃火器の扱いにも慣れてるし
格闘戦でも素手で人を殺せるくらい強すぎる!

ただの車のスタントドライバーのはずが、
なぜこんなに戦闘能力があるのかわからないし、彼が無口なので語られる事も無い。
しかし、そういった説明が不要なほど主人公は魅力的に描かれている。
そんなミステリアスな魅力も、
同じ男として憧れるキュンキュンキューーーーーン!!!
ライアン・ゴズリングって筆者より4つも年下と知って、途方もない敗北感…。
壁殴りたくなった。


ヒロイン役のキャリー・マリガンもショートカットがよく似合ってて美人ゃ!
「せっかく良い雰囲気になったのに、これから人いっぱい殺さなあかんから
たぶんもう会えないし、せめてキスだけでもしとかな!」
と、
エレベーターで主人公とヒロインがキスするシーンはロマンティック極まる。

80'sネオンノワールをベースにした本作、
全編に使われる楽曲や劇伴曲も各シーンでドラマチックに盛り立てる役割を担っている。
そういや『グランド・セフト・オート・バイス・シティ』も
ネオン・ノワールを元にした犯罪ゲームだった。

公開時、舞浜イクスピアリで大音量上映という形式で
2回目を観てきたが、使用楽曲だけでなく車のエンジン音、
銃火器音、人の骨が砕ける音などが増幅されるともの凄い酩酊感を覚える!
たまんねえええええええええええ!!!
爆音環境での鑑賞をお薦めしたい。






第7位
『ドキュメント灰野敬二』
(7月7日公開)


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全身黒づくめの衣装にサングラス、前髪パッツン長髪というスタイルを40年以上、
その誰も到達しえない音楽表現と共に貫き続けている、音楽をただ純粋に「好き」であり続ける
還暦を越えた音楽家の生い立ちから現在を、本人のロングインタビューと共に描く、
音楽ドキュメンタリー映画。

酒・煙草を一切摂取せず、菜食主義という修行僧のような求道的姿勢をもって音楽と向き合う
カリスマ性を持つ日本のアンダーグラウンド・ロックの重鎮である灰野敬二は、
「カオス」という表現を音楽で聴かせていく世界でも数少ない音楽家のひとりである。

彼の音楽は聴き様によっては、霊長類のような身の毛のよだつシャウトや、
感性の赴くままに様々な楽器を弾き散らす即興音楽のようにも聴こえる。

だが、レコーディングスタジオでのリハーサルシーンにて、
なんと、ひとつひとつの音が灰野氏による
特有の記号によって構成されて、
すべて計算され尽くした音だった
という驚愕の事実を明らかにしていく。

そしてこのリハーサルシーンによって徐々に音が紡がれていくスリリングな瞬間が
音楽ドキュメンタリーとして圧倒的に面白い!!


不失者という灰野氏が先導する3ピースバンドのこのリハーサルシーンで、
ベースのナスノ氏に対して灰野氏は『ナスノ君、ピッピッ、どうした?』といった
音出しの指示を出したり、即興音楽だと思っていた音像がすべて緻密に計算されたと知ると、
これまで聴いていた灰野氏への音楽の印象がガラリと変えられる。

本編終盤のインタビューで、灰野氏本人が
「俺以上に音楽好きになってみろよ!」
無限の音楽愛を見せつけ、今作は灰野氏と音楽による、
けして誰も近づけないラブストーリーだった
というのがわかる。
灰野さんは筆者と同じ千葉県市川市出身というのもまた推せる!!






第6位
『DOCUMENTARY of AKB48
Show must go on
少女たちは傷つきながら、夢を見る』
(1月27日公開)


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この映画を観るまで完全にAKBという存在を舐めていた。
メンバーがうじゃうじゃ多すぎてよくわからないし、
シングル曲も大体毎回あらかじめ楽曲の定型フォーマットが決められているかのような、
ダサいエレキギター音が入った既聴感のあるメロディで、
秋元康がどんなに良い歌詞を書こうが台無しだしライブではヲタ共がジャージャーうるせえし。

アイドル好きを名乗っていてAKBだけ無視してはやはり語れないという気持ちがあったし、
たまたまシネコンのポイントが貯まって1本無料で観られるので、
モノは試しに気軽な気持ちで観に行った。

結果、今作はアイドルというジャンルのトップをひた走る彼女達の、
時に光り輝くステージを撮し、時に野戦病院のような舞台裏という現実を描く、
甘ったるいアイドル幻想への憧憬を断固拒絶する、
真摯な音楽ドキュメンタリー映画の傑作
だった。

構成としては2011年の彼女達の主な活動である、
震災のボランティア活動と、西武ドーム3日間公演が軸になって描かれる。

津波の惨状を目にしたメンバーの絶句する表情、
そしてボランティア公演を行う観客達の本当に嬉しそうな表情、
被災地出身のメンバーの言葉と共に丁寧に映し出されていく。

西武ドーム公演では、コンサートの様子は映し出すものの、
ステージ上での楽曲パフォーマンスはほぼ映さず、
ひたすら舞台裏のメンバーにフォーカスを当てていく。

西武ドームコンサートの舞台裏で、酸欠でバタバタと倒れゆくメンバー達、
公演前に壁に向かって歌詞を復唱していたグループのエースであり、
千葉県市川市出身の前田敦子もアンコールで過呼吸になり、
医師チームが介護していく様を克明に映す。

その後、見事に復活を遂げてステージへ上がり『フライングゲット』のイントロが鳴り
満面の笑顔で振り付けをし出すシーンはこれがグループのエース、
顔役としての責任なんだな
、と鳥肌が立ち思わず涙が出そうになった。

チームAが円陣を組もうとしていたところに、歩く前田敦子の背中を撮しながら
彼女がその円陣に加わっていくシーンは、遅れてきたヒロイン登場!といった感じで胸が高鳴る。

アイドルのキラキラした部分を目的に映画を観に来た小学生女子に見せるには
あまりに残酷な現実ではなかろうか。
それでも「AKBになりたい!」と思う子達は本当にアイドルになりたい子だろう。

AKBは楽曲よりもまず、人間ドラマとして観た方が面白い。
HKTもバラエティ番組で観てる分には最高だが、
パフォーマンスとなるとどうなんだろうか。






第5位
『サニー 永遠の仲間たち』
(5月19日公開)


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1980年代の少女達のキラキラとした青春時代と、
40代の中年(美魔女ってか)になった彼女達の現在を行き来しながら
7人の友情物語を描いていくのだが、
アイドル映画として圧倒的にド直球な、
青春の甘酸っぱい幸福な日々を描き、
胸いっぱいになる多幸感にハートがズキューン!!


80年代の韓国の時代背景をなぞるような文化や服装、
音楽や政治的背景なども再現され、現在との映像のギャップも楽しめる。
何よりこの「サニー」という女子グループの個性豊かな面々が
つるんでるところを観てるだけで顔がほころんでしまう。

最初は距離感のあった田舎からの転校生の主人公と、
グループ1のクールビューティーな子が居酒屋で未成年なのに
堂々と酒を飲み明かして仲良くなる無茶苦茶なシーンが好き過ぎる!

ラストは御都合主義すぎる!という意見もあるけど、
良いんだよファンタジーなんだから!
気分良く映画出たいじゃねえか!!

韓国映画というと、バイオレンスアクションやシリアスな人間ドラマの傑作は
数多くあれど、青春モノで初めて好きになれた作品。

日本でリメイクするとしたら、ちょうど7人なんで
アップアップガールズ(仮)にやって頂きたい。







第4位
『ムカデ人間2』
(7月14日公開)


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人間の肛門と別な人間の口を施術で繋ぎ、
3人並べてまるでムカデのように四つん這いで歩行させ、
人間を越えた存在を生み出そうとした、主人公ハイター医師の美学を描いた前作。

その前作は、センセーショナル過ぎるテーマが物議を醸し出してたり、
ハイター医師の存在感が際立っていた反面、
先が読めちゃうありきたりな展開だし、
もっと過激で刺激的な不条理さを描く映画を期待していたのに、
ただ単に物足りなさしか感じなかった。

しかしその続編の今作!
今作こそが本当に筆者が観たかった
『ムカデ人間』だあああああああああああああ!!!

気ちがいチビデブハゲの純真夢実現物語!!
素人が前作の4倍の12人の人間を繋げようと無茶する残虐非道痛快下劣品性皆無な傑作!
にしてもこのチビデブハゲ役の役者さん、凄い存在感、目が離せないし記憶に残る!

人間的に劣ってると言わざるを得ない、
寝糞垂れる喘息持ちのチビデブハゲの主人公が、本編中、台詞を一切喋らず、
人間を超越せんとする異形のムカデ人間という理想形を創造する為に
四苦八苦する姿はブザマで滑稽で可笑しくもあり、
むしろ応援したくなるような気分だった。

今作は確かにモノクロ映像じゃないと相当ヤバい事になってたであろう、
観ているこちらの痛覚が震える残酷描写や、
その猟奇性や異常性ばかりが取り沙汰されるけど、
現代の閉塞感の中でもがき、美しい理想を追い求めるチビデブハゲに思わず
感情移入してしまう。
ピュアな人間のドラマとして身につまされるモノがあった。

チビデブハゲが前作『ムカデ人間』のDVDを観ながら職場でオナニーするシーンも白熱!
にしても、人間的な気持ち悪さもここまで振り切れてるとホントに清々しく気持ちが良い。
常軌を逸した人間の姿って色々な感情を呼び起こさせて目が離せない。

あと、「『ムカデ人間』を観て素人が下手に真似すると散々な事になるよ!」という
世界中で現実にどっかの馬鹿が映画を模した事件が起きないように、
監督なりの警告を今作で示したかったのではと思う。

つくづく映画ってのは、どれだけ人間を魅力的に描けるかだよなと思った。
映画で起こるドラマなんて、出てくる人間がどういう気持ちでどう動くかだし、
そういう意味で本作はまるでカゴの中のムカデ(チビデブハゲ)が獲物を捕食していくのを
観察するような人間ドラマと言えた。

誠実に全力な熱量で振り切って、醜悪な嫌悪感を催すフリークスを妥協せずに
描ききってる真摯な姿勢
に感動すら覚えた『ムカデ人間2』。

来年公開を予定しているシリーズ最終作『3』はハイター医師とチビデブハゲも大集合!
500人を繋げるなんて!!
今から期待で胸躍る。

しゃらくせえ美学なんて破壊しろ!
ゲロ臭え嫌悪感を撒き散らせ!







第3位
『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
(4月14日公開)


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日本語ラップの面白さを提唱してきた今作も遂に最終作、
そして最後は、前2作と比較にならないほどの熱量を帯びた青春ドラマに仕上がっていた。

白熱するラップバトルシーン、緊張感溢れるドラマ展開、
シリーズ定番のキャラクターが出てきた時の安心感や高揚感など
あらゆる面で前2作とは一線を画した本気度が伝わってくる。
なにより日本のラップ音楽シーンと真剣に向き合った姿勢が良い。
劇場ロビーにパンフを売らずにサウンドトラックのみ売っていた位、徹底している。

主役のマイティによるラップバトルや、
クライマックスの10分以上の長回しシーンも目が離せないくらいの緊迫感がある。
SHO-GUNGと征夷大将軍によるオーディションでのシーンでのラップによる即興シーンの高揚感、
中華料理屋での征夷大将軍のメンバー同士の「まんこ野郎が!」と罵り合う爆笑を誘うシーン、
目を付けられたら何されるかわかったもんじゃない山下産廃工業の恐ろしさ、
シリーズ定番のラストの、言葉がラップへと変化していく魂のぶつかり合いシーン、
全編、どこをとっても観てるこちら側が巻き込まれてしまいヒリヒリするほど熱い。
そして笑える。
緩急のバランスの構成が本当に巧みだと言える。
低予算映画なはずなのに、予算がかかっているように見せる、
作品のゴージャス感も箔を付けている。

面白い映画を作ろうというその志は、予算の壁さえも越える。
映画は金じゃなくて人で作られるのだと改めて実感させられた。







第2位
『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ
MOVIE大戦アルティメイタム』
(12月8日公開)


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お正月映画の恒例となった『MOVIE大戦』シリーズも今作で実に4作目。
2011年映画総括ベスト10でも3作目の前作を7位に上げた。

だがそんな傑作だった前作を圧倒的に凌ぐだけではなく、
ライダー映画史上、燦然と輝く最高傑作
『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』に比肩する、
「アルティメイタム」というタイトルにふさわしい
超ウルトラスーパー傑作となっていたあああああああ!!

「おらおらおらWチャーシュー野菜にんにく増し増し~~!
さあ全部平らげろよ!汁も一滴も残さずだぞ!!器も綺麗に舐めろよ!」
と、
ラーメン二郎顔負けの過剰なほど気ちがい盛りサービスをぶち込んできて、
筆者のお腹を破裂寸前にさせてくれる坂本浩一監督が
「いつもこれが最後だと思って撮っている」という言葉にそぐわない
徹頭徹尾のサービス感は、今回も常軌を逸してるよ!

第一部は『フォーゼ』編、第二部は『ウィザード』編、
第三部は『MOVIE大戦』といつもの構成だが、
それぞれの物語とキャラクターが今作の主要な物語に絡んで
リンクしていく脚本は巧みで面白い。

『フォーゼ』編は、開始早々の変身前の主人公による、
まるで映画『ヤマカシ』のような視覚的ダイナミックな、
狭い民家に乱入したり屋根を駆け上がったり、
高低入り乱れながらのスピーディーな追いかけっこを見せる緊迫感!
ヘタな爆破シーンよりも全然手に汗握る、生身の肉体アクションの迫力があった。

そして今回は特に、全編に渉る女優陣の活躍が一番目立っていたように思う。
もう「華を添える」ってレベルじゃねーーーぞ!!

『フォーゼ』編では、
その豊満な乳房の谷間が強調された黒ずくめのバトルスーツに身を包んだ
原幹恵のスタイリッシュな殺陣シーンの美しさに加え、
彼女が全身にオイルを塗って、しずる感を出しているのだが、
もちろんその豊満なおっぱいも汗とオイルにまみれながらぷるるんぷるるんっと揺れる!!
本編開始から数分で、これには大きなお友達も前屈み!!

その他にも、レギュラーキャストの坂田梨香子がやっぱきゃわゆしだし、
清水富美加は化粧して妙に色っぽくなってるし、
教師役の長澤奈央もキックボクシングでぱっつんぱっつんのパンツを穿いてハイキックするし、
極めつけは、真野ちゃん演じる「なでしこ」が再登場するだけでなく生身で格闘アクションもする!
ハロプロでの活動を知ってる筆者は大興奮!

『ウィザード』編では、
刑事役の高山侑子さんがガンアクションで見せ場を作ったり、
PASSPO☆のまこっちゃんはいつものように薄幸な困り顔だし、
「美少女仮面ポワトリン」を入來茉里という女優が演じているのだが、
彼女がショートカットできゃわゆいだけでなく、変身後も彼女が演じている。
それに新体操をやっていたらしく身体が柔らかいという利点を活かした優雅な開脚アクションなど、
様々な女優達の活躍がスクリーンいっぱいに映し出されて、
もう、もう、至福・幸福・眼福じゃああああああああああああああ!!

こうした数多くの女優陣の活躍だけで既にお腹いっぱいだのに、
お約束の、シリーズを追うごとに明らかに火薬量の規模が過剰にデカくなっていく
爆破!破壊!爆破!破壊!爆破!の連続!!

そしてクライマックスの『MOVIE大戦』では、
ライダー達のバイク VS 敵の巨大装甲車の追いかけっこという胸熱の展開も!

たった90分の映画で飽きさせる隙を一切与えない、
1800円という安くない入場料を払った分しっかり楽しめる、
ギッチギチに詰まったサービス感と確かな満足感。

今回も坂本監督の手腕に「やっぱすげえ!」と感嘆の声を漏らさずにいられなかった。
無駄に時間と予算ばっかかけて全く面白くないハリウッド映画は見倣って欲しい。

しかも今作はこれまでのライダー映画にはかつてなかったほど、
ラスト数分のオチが衝撃的で強烈!
『ウィザード』TVシリーズを観てる人なら、
『猿の惑星』や『セブン』、『シックス・センス』並の、
誰も予想だに出来なかった、頭真っ白になるような超弩級の結末が待っている。

筆者はそれを観て思わず周りの座席に誰もいなかったのをイイ事に
「ぇえええ!!!」と声に出してしまったホド。
映画終わってもしばらく呆然とした。

今作からいきなり観た人に取ったら頭に「?」マークが飛び交う、
大混乱を招く結末
とも言える。
ライダー映画でこうしたまったく予想外のスパイスの効いたオチは初めてで、
しかもそれを売りにしていない姿勢も今作の評価を大いに押し上げた要因である。

頭から尻尾まで楽しませることを忘れない、
東映のプログラム・ピクチャー魂は、
ライダー映画シリーズによって脈々と引き継がれている!


ただひとつだけ欠点を言うなれば、
リニューアルされたイナズマンの造形、
原作の石森イズムを意識しすぎたせいか、
顔が人間の顔に近付きすぎて白目剥いてて怖すぎる!

正義の味方キャラクターのはずなのに、
今作の敵キャラであるアクマイザー3よりも、むちゃんこ怖い!
あれはガキにトラウマを与え、泣き出すホラーなレベル!!






第1位
『ボス その男シヴァージ』
(12月1日公開)


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インド国内のみならず世界でも絶対的ヒーローとして君臨する人気のスーパースター、
我らがラジニカーント(以降、ラジニ様)の2007年公開の主演作。

今作は製作費が当時の換算で約22億円、国内の興行収入が約45億円と伝えられ、
インドの映画料金が約100~200円程度であることに照らし合わせると、
どれだけ天文学的数字になるか、分かるだろう。
1億ドル、2億ドルといった巨額の予算がかかった
ハリウッド大作と同じ規模のスケールを持つ、
ブロックバスター級の、極彩色のエンターテインメント映画
である。


今作はインド国内での歴代興収記録をラジニ様の最新作『ロボット』
塗り替えるまでNo.1の興行収入を記録していた。
インドでの公開初日には劇場前に異様な大行列が発生し、インド国内の上映劇場の
10日分のチケットが全回完売という国を挙げての一大行事となり、
ホットでセンセーショナルなニュースとなっていた。

しかしそんな歴史的テラヒットを記録していても、
日本公開は2012年12月(泣)という事で、公開を5年も待ち続けた筆者にとっては
本当に長くなった首が伸びきる思いだった。

ようやく日本公開が決まった今作を公開前の3ヶ月前に
一足お先にしたまちコメディ映画祭で観る事が出来た。
ヒロイン役のシュリヤー・サランの舞台挨拶もあったからか、
在日印度人も大挙として押し寄せていた。

この時は、インド映画を上映する時のお約束イベントともなっている、
「マサラシステム」上映であった。
これは観客がクラッカー鳴らして拍手して踊って歌って叫んで盛り上がる事が許される
もはやライブ感覚で楽しめる鑑賞法である。

単に映画を観るというだけでなく、
映画の世界観を熱狂と共に肉体を通して体感するという
新たな発見を提示するようなマサラ・エンターテインメントであった。
昔のニッポンの映画館もこんな感じだったのかなあ。

そうした185分間にも及ぶ熱狂の環境下の中で観たという事を加味しても、
今作は日本で観る事の出来るラジニ映画史上、
最も凄い事になっている爆裂傑作
である事は間違いねえ!!
そして、文句無く2012年ぶっちぎりベストワンの、最高のエンターテインメント映画だ!


遂に、世界の映画史に残る国宝級の作品『ムトゥ 踊るマハラジャ』や、
『アルナーチャラム』『チャンドラムキ』『パダヤッパ』『バーシャ!』などの
歴代の定番ラジニ映画すら遙かに超越する作品にようやく巡り会えた事に、
今でも高揚感と興奮と動悸が止まらない!!

インドにはびこる悪政と貧困を救う為に立ち上がる主人公シヴァージことラジニ様!
アメリカで実業家として大成功を収めていた彼は故郷であるインドに帰国し、
自分の全財産を投げ打ってでも、無料で通える大学、病院、
そして雇用を作る為に工場を建設するという理想の英雄像を描く。

ラジニ様による、人民のため、国のための、一切見返りを求めない
無償の人道的行動に胸が打たれる!!!
そしてそれは実際にインドで慈善活動を続けるラジニ様の姿と重ねて見る事が出来、
尚更、ラジニ様のカリスマ性を高めることに繋がっている。

ラジニ映画において、ラジニ様がむちゃんこ強い格闘の達人であるのは当然だし、
歌もダンスも恋もスマートにこなすスーパーヒーローっぷりはもはやお約束だが、
今作はその描写がいつもよりも更に超人的!!
コインを手から手に高速移動させ胸ポケットに入れる決めポーズからの
大見得を切るシーンは拍手喝采クラッカー100発鳴らしても足りねえ!!!


ラジニ様の大活躍をお腹いっぱい見せつけてくれた後に、
エンディングクレジットに流れる「夢は必ず叶う!」という
ポジティヴなメッセージは、観客に「自分にも何か出来るかも知れない」と
上映後に思わせる説得力があるのは間違い無い。
映画によってかけられたマジックは、スクリーンの幕が閉じても続く。

世界よ、ハリウッドよ、日本よ、
これが、これこそが本当のヒーロー映画だ!!





●●2012年度劇場映画ベスト10 総括●●
(1月1日~12月31日までの劇場公開作品対象)

第1位 『ボス その男シヴァージ』
第2位 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』
第3位 『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
第4位 『ムカデ人間2』
第5位 『サニー 永遠の仲間たち』
第6位 『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』
第7位 『ドキュメント灰野敬二』
第8位 『ドライヴ』
第9位 『哀しき獣』
第10位 『悪の教典』



以上、2012年の映画総括でした。

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